■カビ対策

 カビや食中毒といった梅雨時特有の問題は困りもの。放っておくと不快のもとですね。そこで、昔ながらの知恵を実践!という感じで、気分転換・遊び感覚でいきなりカビ対策を始めるのも、それはそれで楽しい過ごし方かも知れません。
 さて、カビが発育する条件はまず栄養。デンプンなどの食品だけでなく、木材、畳、壁、布、布革、ガラス面、タイル面、コンクリート面、金属、岩石、電子部品、接着剤などまで栄養源にします。次は温度で気温が20度以上、湿度が70%を越えると急速に繁殖しはじめます。3つ目は水分、じめじめした場所が大好きです。4つ目は酸素、ほんの少量の酸素で発育します。梅雨時は、その4つがそろった環境に日本中がすっぽり包み込まれてしまうので、カビの栄養となる食物カスや手垢などが加われば、あっという間に家中カビだらけです。
カビを発生させないための知恵をいくつか紹介いたします。

知恵その1 タイミングよく家を開け放つ
 とにかく窓を開けて空気を動かします。そのときには、小ぶりになった雨を眺めたり、その音を聞いたりして、ロマンチックな物思いにふけるのが楽しいかも。調理中の台所や入浴後の風呂では換気扇を回し、とにかく空気がよどむのを防ぎます。除湿機やエアコンで湿度をコントロールするのが一番だそうですが、雨の合間など天気の良いときがあれば、ここぞとばかりに戸や窓を開け放し、最大限、外の空気と中の空気の入れ替えをします。
 
知恵その2 水気を溜めない
 室内で洗濯物を干したり、お湯を溜めたままのお風呂のふたやトイレのカバーを開けたままにしておくと、湿気が部屋の中に充満するので、回りを見渡してチェックします。観葉植物の鉢もこの時期は外に置くようにしましょう。洗たく物は洗いあがったら、できるだけ早く洗たく槽から取り出し、使用後は、洗たく機のフタを開けておきましょう。
ここで盲点になりやすいのが、部屋の中にある観葉植物たちです。生きている以上、梅雨とはいえ水遣りは欠かせませんが、この水遣りと葉からの蒸散で、部屋の中の湿度は確実に上がってしまいます。梅雨の間は、植物をベランダに移動させると言うのもひとつの手といえます。
 
知恵その3 清潔にする
 カビは有機物を栄養源とします。たとえガラスなど無機質なものであっても、ほこりや手垢が付くとカビの栄養となり、発芽します。カーペットや畳も同じで、フケや垢、菓子クズなどで簡単に発芽します。掃除をこまめにするしかありません。もしカビを発見しても、カビの部分に掃除機をかけるのはダメ!部屋中に胞子を撒き散らしてしまいます。専用洗剤や消毒用アルコールを使って丁寧に除去しましょう。また、梅雨の前の掃除によってカビの発生源を取り除くだけでもカビの発生率は変わります。
 
こまめな対策でカビのない梅雨を過ごしましょう。

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